倒産する会社に共通する3つの兆候 私が本当に心配しているのは、会社ではなく「社長が疲れていること」です
2026.11.05
佐藤です(^_^)
保険代理店をしていると、廃業された会社やM&Aで会社を譲渡された経営者の方とお話しする機会があります。
その時、私はある共通点を感じることがあります。
それは、
売上でもない。
利益でもない。
資金繰りでもない。
「経営者が疲れていること」です。
もちろん倒産や廃業には様々な原因があります。
人手不足。
物価高騰。
後継者問題。
市場環境の変化。
どれも大きな問題です。
ただ私は、その少し前の段階で、
「社長が判断に疲れている状態」
が起きていることが多いように感じてならないのです。
今日は、私が考える「倒産や廃業の前に見える3つの兆候」についてお話ししたいと思います。
① 社長が一日に何十回も判断している
経営者の仕事は判断です。
しかし、判断が多すぎると人は疲れます。
実は私自身もそうでした。
以前は、
- この案件を受けるか
- このお客様を訪問するか
- この広告を出すか
- この採用をするか
小さなことまで、その場その場で考えていました。
ところが計画や理念が明確になると、判断がずいぶん減るのです。
例えば、
「経営者の安心をつくる」
という方向性が決まっているだけで、
やるべきことも、やらないことも見えてきます。
判断が減るということは、疲れも減るということです。
経営者は意思決定が仕事ですが、
判断しなくてよい仕組みを増やすことも仕事なのだと思います。
② 社員や得意先からの質問と電話が止まらない
社員さんに質問されること自体は悪いことではありません。
むしろ報告や相談があるのは良いことです。
問題は、
「なんでも社長に聞かないと決まらない状態」
です。
- この見積りどうしますか
- このクレームどうしますか
- この対応でいいですか
朝から晩までその繰り返し。いつも携帯が鳴りっぱなし。
一見すると社長が頼られているように見えます。
でも実際には、
価値観や目的が共有されていない状態なのかもしれません。
社員さんが判断できないのではなく、
判断基準が共有されていないのです。
会社の理念や方向性が明確になると、
社員さんも自分で判断できるようになります。
得意先からの手戻りの問い合わせも減ります。
結果として社長の負担も減ります。
私は最近、
「会社を強くするとは、社長が楽になることかもしれない」
と思うようになりました。
③ まだ起きていないことを心配し続けている
経営者は心配性なくらいがちょうど良いと思います。
ただ、
心配と不安は違います。
例えば、
- サイバー攻撃を受けたらどうしよう
- 賠償事故が起きたらどうしよう
- 労災事故が起きたらどうしよう
こうしたリスクは実際にあります。
問題は、
備えていない状態で考え続けることです。
人は準備していないことに対して、ずっと不安を感じます。
逆に、
- サイバー保険に加入している
- 賠償責任保険で備えている
- 業務災害保険で備えている
のであれば、
事故が起きないことを願いつつも、過度に心配し続ける必要はありません。
私は保険代理店ですが、
保険の役割の一つは、
「社長の頭の中から不安を取り除くこと」
だと思っています。
経営者が疲れると、会社も疲れる
会社の規模が大きくなっても、
最後に判断するのは社長です。
だからこそ、
経営者自身が疲れ切ってしまうと、会社も少しずつ元気を失っていきます。
判断が遅くなる。
決断ができなくなる。
挑戦しなくなる。
そして気付けば、
「もう経営を続けるのがしんどい」
という状態になってしまう。
私は、それが一番もったいないと思うのです。
経営者にも余白が必要
最近の私は、
以前より判断することが減りました。
社員さんに任せることも増えました。
そして不思議なことに、その方が会社はうまく回っています。
経営者は頑張らなければいけません。
でも、疲れ切ってはいけない。
そのためには、
- 理念を明確にすること
- 簡単なものでいいから計画をつくること
- 判断基準を共有すること
- リスクに備えること
が大切なのだと思います。
おわりに
私はこれまで多くの経営者とお会いしてきました。
そして感じるのは、
倒産や廃業は、ある日突然やって来るわけではない
ということです。
その前に、
社長の疲れが積み重なっていることが少なくありません。
だからこそ経営者には、
売上や利益だけでなく、
自分自身の状態にも目を向けていただきたい
と思っています。
会社を守るためには、まず社長が元気でいること。
私はそれが、もっとも大切なリスクマネジメントの一つではないかと思っています。