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『静かな人の戦略書』 ジル・チャン著 神崎朗子訳 ダイヤモンド社

2025.06.17

書店でふとこのタイトルが目にとまったのは、

かくいう私もじつに人見知りで、あまり大勢の中で大きな声でアピールすることが得意ではないからです。

 

保険の仕事は「口八丁手八丁(くちはっちょうてはっちょう)」なセールスの典型のように思われているところがありますが、

全員がそういう性格というわけではなく、いろいろな人がいます。

この仕事を始めたころは、焦っていろいろな営業スタイルを模索しました。

やたらと社交的なキャラクターに挑戦してみたり、

とにかく誰にでも声をかけてみたり、

ものすごくカッチリした金融マンみたいな恰好をしてみたり。

でも自分に合っていないので、続きませんでした。

 

結局、今もお付き合いのあるお客様とのお付き合いのスタイルは、

「じっくりと良く聴くこと」でした。

 

この本には、そんな「内向型」の人が結果を出す方法が書かれていました。

完璧な準備をする。話すのが不得意なら書く。自分の強みを活かす。長期的に考える。謙虚に行動する。

 

著者はパーティーに行くと、話す相手もいなくて、居場所がなくてトイレに籠ったり、参加したことをいつも後悔する。と言います。

そんな時は、主催者のお手伝いをする、数人だけと話してパーティーは苦手と打ち明ければいい。そんなアイデアが書かれています。

とくに面白かったのは、「自から檀上に上がって一言コメントできれば、あとの自己紹介は不要になる。」というもの。

私もパーティーなどの集まりはあまり得意ではないのですが、ちょっと勇気を出して行動すれば、あとは待っているだけでいい。1対1のストレスと心のエネルギーの消費を避けられる。という逆転の発想は今後使えるかも!と思いました。

 

アメリカでは、動的なコミュニケーション能力の高さが評価されがちで、激しい競争を勝ち抜いていかなければならない。声の大きい人間にならないといけない。

日本でもそういう場面は増えていると思いますが、

静かな人の、「思慮深い、長期的に考える、計画的、優しい、協調性がある」といった強みも、

良い人の集まり(チーム)を創っていく上では、とても大切だと感じます。

 

タイトルをあえて、「戦略書」と書いたあたりが、

控えめだが、芯の強さのある、静かな人の心意気なのだと思いました(笑)

 

 

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