自動車保険市場の勢力図:3メガ損保の圧倒的シェア
2025.10.15
皆さまいろいろな自動車保険にご加入されていると思いますが、
「いま、ダイレクト自動車保険が増えているように見えるけど、じっさいのシェアってどうなっているの?」
と思われるかもしれません。
2023年時点のデータによると、日本の自動車保険市場では「3メガ損保」と呼ばれる大手グループが、正味収入保険料ベースで約80%のシェアを占めていると言われています。この3グループとは:
• 東京海上ホールディングス
• NKSJホールディングス(現:SOMPOホールディングス)
• MS&ADホールディングス
これらは、いずれも複数の損保会社を傘下に持つ巨大グループで、主に「代理店型」の販売方式を採用しています。
代理店型 vs ダイレクト型:販売モデルの違い
「代理店型」は、弊社モリーフのような地域の保険代理店を通じて契約を結ぶスタイル。例えば、MS&ADグループの中では:
• 三井住友海上:約16.1%のシェア
• あいおいニッセイ同和損保:約17.5%のシェア
一方、同じグループ内の「三井ダイレクト損保」は、ダイレクト型でありながら*シェアは約1%*にとどまっています。
この傾向は他のグループでも同様で、代理店型が2ケタ台のシェアを持つのに対し、ダイレクト型は1%前後に留まるのが現状です。
(上記の数値は常に変動しています)
ダイレクト型の台頭:新興勢力の動き
しかし、近年ではダイレクト型の保険会社も成長しています。代表的な企業には:
• ソニー損保
• セコム損保
• SBI損保
これらは異業種からの参入組であり、契約の手軽さや保険料の安さを武器にシェアを拡大中。2012年時点では、ダイレクト型全体のシェアは約4.4%でしたが、2025年現在、日本の自動車保険市場におけるダイレクト型(通販型)のシェアは約6〜7%と推定されており、緩やかに拡大しています。
「テレビなどのCMをよく見るから、ダイレクト系のシェアって、もっとあると思った!!」と驚かれる方がいるかもしれません。
例えばアメリカのダイレクト自動車保険のシェアが35%近いことに比べると、日本ではまだまだ代理店型が多いのです。
これには、日本の高齢者比率が高い事もありますが、代理店文化の根強さがあるようです。
やっぱり、安心を買いたい。という方が多いという事なのですね。
今後の展望:競争と多様化の時代へ
ここ数年で、消費者の間でも「ダイレクト型」の認知が広まりつつあります。加えて、3メガ損保もダイレクト型商品に力を入れ始めており、補償内容やサービスの多様化が進んでいます。
つまり、今後の自動車保険市場は:
• 代理店型の安定したシェア
• ダイレクト型の緩やかな成長
• 消費者ニーズに応じた商品開発
という三軸で動いていくと予想されます。
というわけで、今回はちょっとした業界シェアの豆知識でした。