ブログ - 佐藤の思うこと

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大を以て小に仕える 「仕える」ことで磨かれる心

2025.10.28

「仕える」ことで磨かれる心 〜上に立つ者の謙虚さとは〜

 

私たちは日々、さまざまな立場や役割の中で生きています。会社での上司と部下、地域活動でのリーダーとメンバー、家庭での親と子。立場が上になると、つい「指示を出す側」「教える側」として振る舞いがちです。私も気づかないうちに、立場に押されて、偉そうな物言いをしてしまう事があって、後になってとっても恥ずかしい思いをして、大反省します。

実はそのときこそ、心を磨く大きなチャンスが訪れている気がするのです。

 

「仕える」という逆説的な強さ
「上に立つ者こそ、下に仕えるべし」——この言葉には、一見すると矛盾を感じるかもしれません。しかし、真のリーダーシップとは、命令することではなく、支えること。相手の立場に立ち、耳を傾け、必要なときに手を差し伸べる。その姿勢こそが、周囲の信頼を生み、組織や関係性を強くしていくのではないでしょうか。
たとえば、部下の失敗を責めるのではなく、共に原因を探り、次の一歩を考える。あるいは、若手の意見に真剣に耳を傾け、自分の考えを見直す。こうした「仕える姿勢」は、決して弱さではなく、むしろ自分の器を広げると考えてはどうでしょう。

 

 

謙虚さは「心の鏡磨き」
謙虚であることは、単に控えめでいることではありません。自分の未熟さを認め、他者から学ぼうとする姿勢。自分の立場にあぐらをかかず、常に「もっと良くなれる」と信じて行動すること。これは心の鏡を磨くようなものです。
鏡が曇っていれば、自分の姿も、相手の姿も、正しく映りません。気を抜くと、鏡はあっという間に曇ります。だからこそ、日々のふるまいの中で、謙虚さという布でつねに心を磨き続けることが大切なのではないでしょうか。

 

「仕える」ことで得られるもの
上位の者が仕える姿勢を持つと、次のような変化が生まれる可能性があります。
• 信頼が深まる:部下や後輩は「この人は自分を大切にしてくれている」と感じ、心を開きます。
• 学びが増える:現場の声に耳を傾けることで、自分では気づけなかった視点を得られます。
• 組織が活性化する:上下関係に縛られず、自由な意見交換が生まれ、風通しの良い環境が育ちます。
• 自分の心が整う:他者のために動くことで、利己心が和らぎ、穏やかで豊かな心が育ちます。

 

 

実践のヒント:今日からできる「大を以て小に仕える」行動
• 会議で一番最後に発言する(まずは他者の意見を尊重)
• 部下の仕事ぶりに「ありがとう」を伝える
• 相手の話を途中で遮らず、最後まで聴く
• 自分の失敗を率直に認め、謝る
• 雑務や裏方の仕事を率先して引き受ける
これらはどれも、特別なスキルを必要としません。ただ、心を込めて行うだけです。

 

 

おわりに:上に立つことは、仕えること
「上に立つ」とは、威張ることではなく、より多くの人を支える責任を引き受けること。だからこそ、謙虚さが求められます。謙虚に仕えることで、私たちの心は磨かれ、周囲との関係も豊かになると感じています。
今日、わずかな「仕える一歩」を踏み出してみませんか。

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