「こどもリスクマネジメント」 小林宏之(元日本航空機長・危機管理専門家) 監修 カンゼン社
2025.08.05
リスクマネジメントの入門と思って読んだのですが、
とんでもない、めちゃくちゃ面白かったです(*^_^*)
リスクマネジメントにはいろいろな側面があって、総論や各論、時代における変化など、簡単に全体を網羅することは困難です。
そのなかで、この本は、元日本航空の機長が書かれたものということもあり、
いま目の前に起きた問題に、どう対応していくか?という、現状対応について、子供もわかるように丁寧に書かれています。
以前のブログでも書かせてもらったように、OODA(ウーダ)という考え方で、
「Observe(観察)」「Orient(状況判断)」「Decide(意思決定)」「Act(実行)」の4つを繰り返すことで、複雑で予測不可能な状況に対応していくというものです。
この中でも、特に面白く、身につまされるのが、
「Decide(意思決定)」と「Act(実行)」です。
意思決定とは、「判断」ではなく「決断」だそうです。
何かの出来事を見て、ああ、そういうことか。と思うのは「判断」です。でもそれでは何も起こりません。
それをもとに、「自分はこうする!」と決めること、心に覚悟をもって決断することが、「Decide(意思決定)」であるというのです。
「判断」は考えるだけ。
決断は、「行動」がともなうのです。
映画にもなった、「ハドソン川の奇跡」をご存知でしょうか?
2009年にアメリカで起こった事故で、USエアウェイズ1549便が鳥の群れに衝突してエンジンが停止し、絶体絶命のピンチに陥ります。
そこで、パイロットのチェズレイ・サレンバーガー機長が、管制塔との冷静な交信の上、ハドソン川への不時着を成功させ、155名の命を救ったという話です。
映画は2時間近いのですが、
実際に事故が起こって、不時着するまでの時間は、
なんと、わずか ≪3分間≫ でした!
サレンバーガー機長の後日談では「これは奇跡ではない、常に緊急事態に備えて訓練していた結果だ、当然の事をしたまでだ」と言っています。
私など、日常のなかで、3分という時間をなんと「ボーっ」と過ごしていることか。大反省です。
この話の中には、「準備を積み重ねていくことからのみ、慌てず間違いない選択が出来る」という思い教訓があると思います。
いざという時、慌てる、緊張する、これは誰にもある事ですが、
最高の準備ができれば、その中でも確実な決断と行動が出来るのでしょう。
イチローさんも言われていた、小さい事の圧倒的な積み重ねが、ありえない場所に行ける唯一の方法。という言葉にも通じます。
ここまでいくと、「ピンチはチャンスだ」という言葉の意味が、違って聞こえてきます。
日々の中で、私たちも、
よい観察、よい理解、よい決断、よい行動を積み重ねていきたいですね。